ポータブル電源を選ぶとき、仕様(スペック)をちゃんと見ていますか?
仕様をちゃんと見て選ばないと、せっかく買ったのに「思ったように使えなかった」なんてことになりかねません。
裏を返せば、ちゃんと仕様を見て判断すれば失敗しないということです。
とはいっても、「仕様を見ても意味がわからない」という人がほとんどなはずです。
そこでこの記事では、ポータブル電源を選びで失敗しないために、仕様の見方を説明していきます。
容量
まずは容量を見ていきましょう。
容量とは、簡単にいうと、そのポータブル電源にどのくらいの電気を溜めれるかということです。
ポータブル電源の容量はWhとmAhという単位で表記されています。
- Wh:1時間に消費できる電力
- mAh:1時間に流せる電流
容量を見るときは、特にWhを見るとわかりやすいです。
なぜなら、家電製品の消費電力と照らし合わせることで、”その家電製品がどのくらい使えるか”がわかるからです。
例えば消費電力が50Wの扇風機をポータブル電源に繋いで使いたい場合…
理論上、容量が50Whのポータブル電源なら1時間使えるということになります。
容量が400Whのポータブル電源なら、400÷50で8時間。
※ただこれは、あくまでも理論上です。実際は容量の7割くらいで考えるといいと言われています。ちなみに400Whの7割は280Whなので、「消費電力50Wの扇風機は5時間くらいは使える」と捉えます。
なので、 50Wの扇風機を5時間使いたい場合は、「容量が400Wh以上のポータブル電源を買えばいい」と考えることができるわけです。
容量別で使える家電の目安が知りたい場合や、計算が面倒くさい場合は、【容量別】ポータブル電源で家電はどのくらい使えるのか?という記事をどうぞ。
定格出力
定格出力とは、安定して出力できる電力量のことでWで表記されます。
定格出力も、ポータブル電源を選ぶ際に重要なポイントです。
なぜなら、定格出力によって使える家電が決まってくるからです。
例えば、消費電力600Wのドライヤーを使いたい場合、理論上、定格出力は600W必要です。
この定格出力を理解しておけば、「容量が600Whあっても、定格出力が500Wなら、600Wのドライヤーは使えないな。」と考えることがでますよね。
これがわかるだけでも、ポータブル電源を買ったあとに後悔しなくて済みます。
要は、ポータブル電源を選ぶ際、使いたい家電製品の消費電力より少し高いワット数の定格出力を選べばいいわけです。
出力波形
出力波形は、純正弦波(=正弦波)一択でいいです。
なぜなら、純正弦波以外の波形(短形波や修正正弦波)を選んでしまうと、家電製品によっては故障の原因となってしまうからです。
ちなみに、家庭用コンセントも交流の正弦波。
「”短形波や修正正弦波でも使える家電”しか使わない」という場合は、正弦波以外のポータブル電源でも問題ありません。(価格も安いし)
短形波や修正正弦波でも使える家電 とは…
コンピュータ制御やモーター搭載じゃない、単純なつくりの家電製品。
ホットプレートや白熱球など。
AC出力周波数
AC周波数は、50Hz/60Hz切り替え可能のものが一番いいです。
それ以外を選ぶなら、
- 西日本に住んでいる場合は60Hz
- 東日本に住んでいる場合は50Hz
を選ぶといいでしょう。
電線やコンセントを介して電力会社から供給される電気は「交流」です。交流の電気は定期的にプラスとマイナスが何度も入れ替わり、電流の向きが交互になります。周波数とは、この1秒間に入れ替わる回数のことです。「50Hz」とは1秒間に50回、「60Hz」とは1秒間に60回変化することを表しています。
引用元:モノタロウ公式サイト
近年では50Hz・60Hzのどちらでも使用できる電化製品も増えてきました。エアコンやパソコンといった機器は、もともと周波数に関係なく使用できるほか、モーターの周波数を適切に変えて回転数を調整する「インバーター」が内蔵されている、ヘルツフリーの製品も多く登場してきています。 近年の製品であれば、動作不良を起こす心配はほとんどないでしょう。「50/60Hz」と表示されていれば、どちらの周波数でも使用可能です。
引用元:モノタロウ公式サイト
まとめ
以上、「容量」「定格出力」「出力波形」「AC出力周波数」は最低限見ておきましょう。
とりあえずこれだけ見ておけば、ポータブル電源選びで失敗する確率は極めて低くなります。
それを踏まえた上で、値段、重量、出力ポートの種類や数、専用のソーラーパネルがあるかなどを比較していくと、どのポータブル電源が一番良いのかを見極めることができるはずです。
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