最近よく、「ポータブル電源が災害時に使える」と言われていたり、防災グッズとしてポータブル電源が紹介されていますが、実際どうなんでしょう?
そこで、この記事では…
- 災害時には、どんな家電が必要なのか?
- ポータブル電源では、どんな家電を動かせるのか?
という疑問を解決していきます。
防災グッズとしてポータブル電源を購入した後で後悔しないよう、参考にしてみてください。
災害時に困ること
大規模災害の被災経験者に聞いた被災時に困ったことTOP3
1位:電気、ガスが使えない(照明や家電、スマートフォンが利用できない)
2位:情報が届かない
3位:食料不足
このアンケートから、災害時には「電気、ガスが使えない」「情報が届かない」「食料不足」という困り事が発生することがわかります。
特に1位の「電気、ガスが使えない」は、細かくみていくとたくさんの困り事に分けられます。
- 暑い、または寒い
- 料理ができない
- 食料を保存できない
- 夜暗い
- お風呂に入れない
- 洗濯ができない
など…
災害時に必要な家電
次に、上記の困りごとを解決できそうな家電を挙げていきます。
困ること | 必要な家電 |
暑い | エアコン、扇風機 |
寒い | エアコン、電気ストーブ、こたつ、ホットカーペット、電気毛布 |
料理ができない | IH調理器、ホットプレート、電子レンジ |
食料が保存できない | 冷蔵庫 |
夜暗い | 照明器具 |
お風呂 | 電気温水器、ドライヤー |
洗濯 | 洗濯機 |
情報が入らない | ラジオ、スマホ、パソコン |
災害時に必要な家電の消費電力
では、このような家電は、どのくらいの消費電力なのか?
消費電力が多い順に、以下の表にまとめます。
※家電の消費電力によって、「どんなポータブル電源を選べば良いのか」が決まってくるので、使いたい家電の消費電力を知っておくことは重要です。
災害時に必要な家電 | 消費電力の目安 |
電気温水器 | 2100W~6600W (出典:身近で、クリーンで – 三菱電機) |
IH調理器 | 3000W |
エアコン | 45W~2000W |
電子レンジ | 1300W |
ホットプレート | 1300W |
ドライヤー | 600W~1200W |
電気ストーブ | ニクロム線電気ストーブ(石英管ヒーター):500~1,000W ハロゲンヒーター:400~1,200W カーボンヒーター:300~900W グラファイトヒーター:300~1,200W シーズヒーター:200~1,200W (出典:スマートでんきコラム) |
洗濯機 | 500W~900W |
こたつ | 600W~800W |
ホットカーペット | 1畳用200W 2畳用500W、 3畳用740W (出典:ホットカーペット IHCシリーズ 詳細(スペック) |IRIS OHYAMA) |
冷蔵庫 | 150W~500W |
パソコン | デスクトップ:150W~300W ノート:50W~120W |
電気毛布 | 50W~90W |
扇風機 | 50W~60W |
照明器具 | 電気スタンド(LED):4W~10W 電気スタンド(蛍光灯):20W~24W 電気スタンド(白熱灯):60W |
ラジオ | ラジカセ:5W~30W |
スマホ(充電時) | 15W |
どのくらいのポータブル電源が必要か?
上記で示した家電を稼働させるには、どのくらいのポータブル電源が必要なのかを解説していきます。
全ての家電に対応するには
電気温水器を含め、表1で紹介している全ての家電に対応するには、定格出力が6600W以上あるポータブル電源が必要です。
そんなポータブル電源は見つけることができませんでしたが、EcoFlowのDELTA Proなら定格出力を6000Wにすることが可能です。
とはいっても、1台では無理で、2台接続しなければいけません。
そもそも、6600Wいってません。
なので、災害時に表1で紹介した全ての家電に対応したいのであれば、家庭用蓄電池を設置するのが現実的です。
今なら家庭用蓄電池の設置に補助金が出る自治体もあるので、早めに検討した方がいいかもしれません。
「どのくらいの値段で家庭用蓄電池を設置できるのか?」が知りたい場合は、下のサイトから無料で見積りができます↓
電気温水器以外の家電に対応するには
今回紹介した家電で電気温水器を除けば、1番消費電力が多いのはIH調理器の3000Wです。
なので、定格出力が3000Wあるポータブル電源なら、電気温水器以外の家電に対応できます。
先ほど紹介したEcoFlowのDELTA Proでいけますね。
ちなみに消費電力3000Wの家電を1時間使うには、容量が3000Wh以上必要です。
デルタプロは容量3600WhなのでIH調理器をつけっぱなしで1時間は使用できます。
エアコンは消費電力が45W~2000Wなので、最大消費電力で使うと1.8時間くらいしか使えません。
なのでエアコンを使う場合は、家庭用蓄電池の方が良いです。
電子レンジ、ホットプレート、ドライヤーは消費電力が多いですが、短時間しか使わないのでDELTA Pro大丈夫ですね。
消費電力が2000W以下の家電に対応するポータブル電源
消費電力が2000W以下の家電に対応するポータブル電源は下のリンクの記事で紹介していますので参考にしてみて下さい。
- 【ポータブル電源】容量2000Wh前後のオススメは?比較表とランキングでチェック。
- 【ポータブル電源】容量1,500Wh前後のおすすめは?比較表とランキングでチェック!
- 【ポータブル電源】容量1,000Wh前後のおすすめは?比較表とランキングでチェック!
- 【ポータブル電源】容量700Wh前後のおすすめは?比較表とランキングでチェック!
- 【ポータブル電源】容量500Wh前後のおすすめは?比較表とランキングでチェック!
- 【ポータブル電源】容量200~300Whのおすすめは?比較表とランキングでチェック!
まとめ
災害時にポータブル電源が必要かどうかは、どんな家電を使うかによって異なります。
まとめると下の表のようになります。
家電 | ポータブル電源が必要か? |
電気温水器 エアコン | 家庭用蓄電池が良い |
IH調理器 | 定格出力3000W以上のポータブル電源が必要 |
電子レンジ ホットプレート ドライヤー | 定格出力1300W以上のポータブル電源が必要 |
電気ストーブ | 定格出力1200W以上のポータブル電源が必要 そのうえで 1時間使うなら容量1200Wh以上 2時間使うなら容量2400Wh以上 3時間使うなら容量3600Wh以上必要 |
こたつ ホットカーペット(3畳用) | 定格出力800W以上のポータブル電源が必要 そのうえで 1時間使うなら容量800Wh以上 2時間使うなら容量1600Wh以上 3時間使うなら容量2400Wh以上必要 |
冷蔵庫 | 定格出力500W以上のポータブル電源が必要 そのうえで 1時間使うなら容量500Wh以上 2時間使うなら容量1000Wh以上 3時間使うなら容量1500Wh以上必要 それ以上→家庭用蓄電池が良い |
その他 | 消費電力以上の定格出力があるポータブル電源が必要 |
ちなみに、冷蔵庫は下の画像のようなポータブル冷蔵庫を買うというのも選択肢のひとつです。
コメント